設立の趣旨

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神戸電鉄粟生線「西鈴蘭台駅」前は、UR賃貸住宅をはじめとする数多くの公営団地が林立する地域である。 団地が開発されてからおよそ45年以上経過しているせいもあり、ひとり暮らしの高齢者が非常に多く、 また、障がいのある人たちも多く暮らしている点が、この地域の特徴である。
近年、年間4~5件の孤独死があり、この地域の大きな問題となっている。 当然のことながら、住民から不安の声も上がっていた。こうした孤立した状態を防止するため、 私たちはまず、街おこしイベントに参加し、「食」活動を通した交流を目的とする福祉活動を展開した。 2016年には「あじわい」という任意団体を設立し、「三世代交流カフェ」「カレー食堂」などの取り組みを開始した。
このようなボランタリーな福祉活動を行う中で見えてきたのは、高齢世帯だけでなく、 共稼ぎ世帯やシングルの家庭など子育て世代も多く暮らしていることである。さらに、高齢者だけでなく、かなりの数の子どもたちも、 やむなく一人で食事をしており、さらに、障害のある人たちも同様であるという現実も見えてきた。
これまでの自分たちの取り組みを通して気づいた課題ー様々な社会的な課題を抱えた人たちが地域で交流のないまま暮らしているー を解決するためには、「安心してつどい、やさしい気持ちをもてる常設の場」「年代や立場を超えて地域住民が交流できるインクルーシブな居場所」 を創造することが、私たちの新たな活動目標となった。
こうした目標のもと、任意団体「あじわい」の活動を定着させ、それを継続的に推進していくためには、地域の住民や関連団体との連携を深め 協働の質を高めていくことが必要であり、そのためには透明性が高く地域から信頼を受ける団体としての基盤設備も必要であると判断し、今回、 法人として申請することにした。さらに、社会的にも認められた公的な組織にしていくために、特定非営利活動法人格の取得を選択した。
団体の法人化により、地域で暮らす孤立しがちな人々の生活ニーズに的確に応えるインフォーマルな支援体制を十分に整えながら、 生活の窓口として地域社会に広く貢献していけると考えている。

特定非営利活動法人 インクルひろば 設立代表者 松岡喜久子

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